2025年6月5日 木曜日
今日、年長はお菓子工場見学の招待をいただいて、株式会社ハートさんへ行きました。数日前から「先生、お菓子工場行くんやろ?」「お菓子工場ってどんなところかな。」とわくわくしていた年長児。そして前日の昨日、降園前に子ども達に話をしました。「明日はお菓子工場に見学に行くから、朝幼稚園に来てからお砂場で遊ぶのも、泥団子作りもしないでね。お洋服を泥んこにしないでほしいの。どうしてかわかる?」と聞くと「お菓子工場はきれいじゃないと入れない!」「汚れた服やったらお菓子が汚くなって食べられなくなる!」といろいろなつぶやきが聞かれました。一同納得の中、くま組のAくんは「先生、じゃあ何したらいいん?」とぽつり。砂遊びや泥団子づくり、水遊びがだ~い好きなAくんは制服を汚さない日はない!と言っても過言ではないほど毎日三葉っ子らしく思いっきり遊んでいるのです。Aくんのきょとんとした表情と言い方がかわいすぎて教師は大笑い。すると周りの友達が「ぶらんことか、滑り台かな?」「アスレチックがいいよ!」と泥んこにならない遊びをAくんに教えてあげてAくんも「そっかそっか!」と頷いていました。そして今朝。2階のテラスから「ど~れ~に~し~よ~う~か~な~?」と園庭の環境を見渡して相談する子どもたちにまたまた笑わせてもらいました。保護者の方々も清潔なスモックを持たせてくれたり、畑の泥のついた靴ではなくきれいな靴を履かせて登園させてくださったり、たくさんのご協力ありがとうございました。
株式会社ハートさんは大可賀にあるので第一班、第二班と2クラスずつバスに乗っていきました。映画の影響なのか「お菓子工場ってチョコレートの海があるかもしれん。でもその海には入ったらいかんよ。」とAくんが話していました。子ども達にとってお菓子工場って何だろう?とバスの中でも夢のような世界が膨らみます。ハートさんに到着するとたくさんの社員さん達が笑顔で出迎えてくださいました。会社の玄関から入れてもらい、最初のお部屋まで歩いていると広いオフィスでお仕事をされている大人がい~っぱい!子どもたちに「かわいい~!」「いらっしゃ~い!!」と手を振りながら立ち上がって挨拶をしていただきました。そんな大人の周りにはカラフルでかわいい商品がいっぱい!いろんなキャラクター、キラキラの袋…子どもたちは「挨拶しなきゃ!でもあっちもこっちも見たい!」と口をぽかんとあけてきょろきょろする子もいました!
魅力的なオフィスを通り抜けると広い広い作業できる部屋を準備してくれていました。各テーブルに、お兄さんやお姉さんが付いてくださっていて、まずはお菓子の製作体験です。今日はハートさんがマイメロちゃんとクロミちゃんの「しゅわりんちゅー」というお菓子を用意してくれました。「まずは帽子をかぶりましょう」とお兄さん。今日はカラー帽子を被る予定だったのですが、数日前、古森先生が「清潔にしていかないといけないから調理師さんが被っている不織布のヘアキャップを子どもたちに被らせようか。」と提案してくれました。お兄さんの声かけでヘアキャップを頭にかぶる子ども達。会社のお姉さんたちはその姿がかわいくて、被っただけで「かわいい~!!」と褒めてくれました。「えへへ。そう?」なんて照れてはにかむ子ども達。お菓子工場の人たちも製作するときは清潔な格好で、同じような帽子を被ったり、手袋をして作業することを教わりました。
そして用意してくれたカゴの中には「もこもこの粉、ゼリードリンクのもと、ストロー、カップ、外装の袋、賞味期限のシール」が入っていました。それを一つずつ手元に置いてカップの中にもこもこの粉とゼリードリンクのもとを入れていきます。カップに入れる前にはしゃかしゃかと振って粉が漏れていないか、封がきちんとされているか確かめます。全部手作業で確認しながら作っているそうです。普段お店で買うお菓子もこうやっていろんな人たちの手によって作られていることに驚いた子ども達。私も先日打ち合わせに行かせていただいてこうして作られていることを知って驚きました。考えてみれば、誰かがしてくれているから実在しているのだけれど、そこまで想像することは正直あまりなくて私自身勉強になりました。改めて、社会は人の手によって作られていること、誰かの仕事のおかげで成り立っていることを感じました。
丁寧に製作体験をさせて頂いて、次の工場へ歩いて移動です。株式会社ハートさんの敷地は広く、子どもたちも「広いんだね~!」と辺りを見渡して話していました。
次は商品の材料などの管理をされている倉庫を見せてもらいました。学校の体育館より大きな工場の一つのお部屋には天井まである大きな棚がいくつか並んでいました。「今から棚が動きま~す!」とお兄さんが言うと自動で棚がす~っと動くのです。まるで魔法の棚のようできりん組のYくんは「すっげ~…なんで?」と口がぽかーん。次にフォークリフトに乗ったお兄さんが左手でくるくるとハンドルを回しながら運転して棚の上の荷物を降ろすところを見せてくれました。フォークリフトのアームは天井まで届くほど伸びるんだよと、実際に動かしてくれました。「(天井に)当たる当たる~!!」とドキドキしていると上手に操作して、ぴたっと止めるお兄さんにくま組のOくんは「おれも乗ってみたい。大きくなったらフォークリフトを運転するお仕事がしたい。」とつぶやいていました。会社のおじちゃんたちもOくんのその言葉に大喜び!「まずは免許とらないかんねぇ」「入社してくれたら後から免許取れるけんね~!!」なんて大人たちが大笑いしました。またフォークリフトを使ってトラックに荷物を積み込むところも見せてくださいました。普段よく目にする後ろがぱかっと開くトラックではなくて横が大きくがば~っと開くトラックでした。荷物が積み込みやすいように横が開くそうです。その理由に子ども達も「確かにね!」と大人のような感想を言っていました。先ほどのフォークリフトのお兄さんが作業を見せてくれたのですが、らいおん組のTくんは「すご~い!!」と感激。手をつないでいた私の腕を何度も引っ張って「先生。かっこいいねぇ、先生すごいねぇ」と憧れのまなざしで見つめていました。Tくんと一緒にフォークリフトのお兄さんに「運転上手だったよ。」と話しかけに行きました。お兄さんが「ありがとう」と言ってくれました。お兄さんが「乗ってみた~い」と言うTくんに気付いて鍵を抜いて「乗ってもいいよ」と運転席に立たせてくれました。Tくんは嬉しくて嬉しくて「やった~!!」と大喜び。ハンドルに触ったり、フォークリフトの運転席から教師に手を振ったりしてTくんの心は大満足!降りてからの足取りも軽く、ルンルンで歩いていました。そして何度も「楽しかったねぇ。」と言っていました。
最後に写真撮影をしてからご挨拶をして園に帰ります。古森先生が「こうやっておじちゃんたちやお姉さんたちがお仕事をしてくれているからみんなもいろんなお菓子が食べれるんだね。」と話してくれました。バスに乗っても会社の方々がたくさん手を振ってくれて子ども達み~んな大満足のお菓子工場見学でした。園までのバスの中でも「このお菓子は食べたことない。お店にもない。絶対売り切れなんよ。」「こんなかわいいのお母さんは買ってくれん。」(笑い)、「サンタさんに頼もうかな」など子ども達がお菓子工場見学が楽しかったとわかるような言葉がいっぱいで、こんな機会をくれた株式会社ハートさんには感謝の気持ちでいっぱいです。園に帰ってからも工場の絵を描いたり、レゴブロックでフォークリフトを作ったり、余韻を楽しみながら遊んでいました。明日は廃材でお菓子工場を作りたいと言う子がたくさんいました。三葉っ子のなんでも喜んで吸収する姿に、見習わないといけないな~と満足そうな子どもたちを見て思いました。今日のお菓子工場見学で、自分たちが楽しく安心して生活できるように周りの人たちが守ってくださったり、働いてくださったりしていることに気付き、感謝の気持ちをもつ良いきっかけになりました。株式会社ハートの皆様、工場へのご招待、ご案内、体験、本当にありがとうございました。
今日の夕方、不織布のヘアキャップを気に入ってお家でもかぶっていたRくんがお散歩がてらそのままお母さんとおばあちゃんと幼稚園に見せにきてくれました。あまりにもかわいい姿に教師一同癒されました♪工場で「これを被ると清潔」と聞いたRくん、お家に帰って卵焼きを作るお手伝いをするそうです。見せにきてくれてありがとうRくん♡