2024年1月30日 火曜日
発表会の練習が各学年、盛り上がっています。本園では朝の日課、大林組さんと(壁越しの)ラジオ体操を済ませると早速年中児が「先生CDかけて~!」と集まってきます。にゃんきち一家のオペレッタの曲がかかるとしっかり者の女の子たちが、一人何役にもなって踊り始めます。私が「教えて~」と、その輪の中に入ると‟きっとこうやって教わったんだろうな~”と思わせる教師さながらの口調で振り付けを教えてくれます。特に海のシーンの演技指導は厳しくて(笑)、「そうじゃない」「もっと‟助けて!”ってせんといかんのよ。古森先生が教えてくれたんやけん。」とちびっこ先生達の実技指導が入ります。
会議室からもにぎやかな曲と声が聞こえてきます。代わる代わるかわいいお面をつけた小さい子達が階段を上るついでに年長の部屋を覗いたり?迷い込んだり?!する度に、小道具や衣装を作る手を止めて「かわいいね~これはなぁに?」と優しくひざを折って目線を合わせて話しかける年長児の姿が見られます。
くま組では昨日に引き続き、段ボールで大道具作りをしました。大きな大きな木になって、さてどうやって立てようか、どうやって運ぼうか?といろんな課題があるものの、みんなとっても楽しそうです。どんな作業も「ちょっとここ持っとって♪」「いいよ!」、「ここやろうか?」「お願い♪」の自然なやりとりがあります。Hちゃんが「これ、みんなのちから・ちから・ちから!で作った木やけんね。大事なんよ。」と言っていました。
年長児にとって生活発表会は園生活の集大成です。元気で明るい子、自分で考えてやり抜く子、みんなと仲良くできる子、すなおに感じることの出来る子・・・本園の目指す幼児像はまさに三葉の年長児です。この数年で私自身の中で、子ども達が‟力を合わせる”という言葉の表す意味がかわってきたように思います。コロナ禍を経て、子ども達が園内でのびのびと遊んできたことが子ども一人一人の力を伸ばしてきたからなのでしょうか?
まだまだ各学年、本番に向けて頑張っている途中ですが、練習も遊び!遊びは学び!!頑張りも、頑張った分だけその結果の喜びがおおきいことも経験してきた子ども達です。だからこそ、楽しくて頑張れるのです!
引き続き、感染症でお休みの子がたくさんいます。体調管理にお気を付けください。
2024年1月29日 月曜日
今朝、屋外遊ぎ場に登園してきたぞう組のSちゃんが「先生!あれ見て!」と指差した先には、真っ白になった築山がありました。すぐに築山まで走っていったSちゃんは、築山の表面を優しく手でなぞると「霜が降りてるよ♪」と嬉しそうに叫びました。「みんな、来てー!!」というSちゃんの声に年少・年中児が集まってきて、築山でスケートごっこが始まりました。以前にどうして霜が降りるのかを古森先生から教えてもらっていた年長児達は「空気の中のお水が冷えて、霜になっとんよ♪今日は寒いけんね。」と得意気に年少・年中児に話していました。年長児が経験したことを年少や年中児に教えたり伝えたりする姿が、幼稚園の中のあちらこちらで見られることが三葉幼稚園の良さです。年長児が三葉幼稚園にいるのもあと2ヵ月余りです。年長児とかかわれる時間を大切にして、年少・年中児には色々なことを吸収してもらいたいと思います。
先週の話になりますが、生活発表会の大道具に使う大きな段ボールがなかなか手に入らないと教師達が困り果てていたところに朗報が届いたのでした。色々な企業さんに問い合わせていたところ、土居田町にある田中段ボール工業さんが「大きな段ボールを取り扱っていますので、一度見にお越しください。」と連絡をくれたのです。すぐに工場に伺ったところ、大道具に使えそうな大型の段ボールがたくさんあり、色々なサイズの段ボールを加工しているところでした。幼稚園の子ども達が発表会の大道具や背景に段ボールを必要としていることや三葉幼稚園が廃材などの廃棄する物を再利用していることを話すと「こっちにプリントが擦れてしまって捨てる物があるんよ。」「大道具を作るんやったら、2枚組の丈夫な段ボールが良かろか?」と、廃棄する段ボールをたくさん持ち帰れるように快く準備してくださったのです。その段ボールを園に持ち帰ると、子ども達は大喜びで「にゃんきちの船が作れる!」「こっち持って!みんなで運ぶよ!」と男の子女の子、学年関係なく力を合わせて、せっせと段ボールを運んでいき、ご好意で譲ってくださった段ボールは全学年に行き渡ったのでした。
そして、今日は年中、年長児がオペレッタや劇で使う大道具を段ボールで作っていました。くま組では「いたずらぎつね」の劇に使う大きな木を作ろうと段ボールを運んでくると、そこに10人が横並びに座って、何やら相談を始めました。「10人のきつね役の人が入れる穴がいるけん、これくらいの大きさやないといかんよね?」と相談しながら穴の大きさを決めて段ボールカッターで穴を開けると「みんなが入れるよ♪」と満足そうでした。又、年中組では大きな海賊船を作っていて、海賊役の子ども達が船の中に入ると嬉しそうに船を運んでいました。
子ども達の発想やアイデアが形にできるのも、今回、田中段ボール工業さんがご好意で段ボールをくださったからだと感謝しています。周りの方々の協力や支えがあり、子ども達により良い保育ができていることに感謝し、発表会に向けて頑張っていきたいと思います。
2024年1月27日 土曜日
今週は強い寒波が到来し、雪がちらつく日もありましたが、子ども達はそんな寒さに負けじと元気いっぱい登園してきました。みつばっこハウスに引っ越してきて、寒いだろうからと、古森先生に用意してもらったホットカーペットやヒーターを使いながら部屋を暖かくして登園してくる子ども達を迎えています。
ぐっと冷え込んだ火曜日、寒いからお部屋で過ごそうかと思っていましたが、日差しが出ている時間を狙い思いきって遊ぎ場に行くことにしました。外に行くことが分かると急いで帽子を取りに行き、できないなりに自分でかぶったり、手伝ってもらってかぶったりして、保育教諭の周りに集まります。『お外に行くの?』『やったー!』という声が聞こえてきそうな表情で、ワクワクしている気持ちが伝わってきました。みつばっこハウスから遊ぎ場までの移動にもすっかり慣れた足取りで、我先にと遊ぎ場に向かいます。タイミング良く、幼稚園児たちは室内にいて遊ぎ場を広々と走り回ることができました。「きゃー!」とおもいきり大きな声を出し、おもいきり走り、解放感を味わう子ども達の様子に嬉しくなり一緒に走り回っていると身体もポカポカになりました。
また、木曜日は水曜日から始まった『お味噌汁作戦』のあたたかいお味噌汁を飲み、元気パワーいっぱいにして遊ぎ場へ遊びに行きました。この日はスポーツ教室をしていたので築山の横の幼児用のすべり台に行くことにしました。するとそこにはたんぽぽ組さんたちが遊んでいたので「一緒に遊ばせてー。」と仲間に入れてもらいました。すべり台に行くには横の坂道を上がらないといけません。「ここから上がるよ。」と言っても最初は芝山の斜面を登って行こうとする子もいましたが、たんぽぽ組さんたちが上がって行くのを見て後ろからついて上がって行くことにしました。まわりに目を向け、様子を見ながら遊び方を真似し、ちょっとした決まり事を守っている姿に感心しました。そして時間になり、またみんなで歩いて帰ります。なんだかすっきりしたような表情を見て少しの時間でもお日様の下で気持ちの良い空気を吸うのは大事なことだなと改めて思いました。
そんな今週、1番冷え込むと言われた水曜日に向けて火曜日に水を張ったままごとのお皿や容器を設置して帰りました。でも思うような氷にならずがっかり・・・。すると学童の三好先生が設置していた水が見事に凍っていて、「ひよこさん、遊んでいいよ。」と言って頂きました。半分水で半分氷のたらいの中を、不思議そうにのぞくと「みずー。」「こーいー?」と指でツンツン触り、冷たさにびっくりしたのかパッと手を引っ込める子もいました。そしてたらいの中から氷を取り出すととってもきれいなまん丸でびっくり!子ども達も保育教諭からも「わぁー!」と歓声が上がりました。興味津々の子ども達は触りたくて仕方がない様子で指でツンツンする子、手のひらをペタッとくっつける子、中には顔を近づけてペロッと舌を出す子もいました。
まだまだ寒い日は続きますが、寒いからこその遊びや経験を楽しめたらなと思います。室内で過ごすことも多くなると思いますが感染症対策をしっかり行い、室内での過ごし方を工夫していきたいと思います。
2024年1月26日 金曜日
一昨日と昨日は屋外遊ぎ場では気温が下がり、氷が凍るほど寒い朝でしたが、今日は少し日差しが暖かく、体調不良でお休みする子もポツポツ増えていることから登園した子どもから園庭で遊ぶことになり、サッカーや縄跳びをして元気に遊んでいました。
様々な遊びの環境がある中、子どもたちは自分の遊びたいものを見つけて楽しんでいました。ままごとコーナーにいたちゅうりっぷぐみのTちゃんは、さんさんらんどの裏の山の上に朝日が当たってキラキラ光ることに気付き、「あの上がキラキラしてる〜」と指差しました。「あっ本当だね〜」と古森先生が感動していると、今度は別の子が「あっ、あの上も〜」と指差したのは第2園舎の非常用滑り台の上でした。そうなのです。その部分に太陽の光が当たって輝いていたのです。ままごとで遊んでいる中、楽しい、嬉しいではなく、「きれい」と感じて表現できる年少児に驚きました。そして、一方サッカーコーナーでは朝、さんさんらんどに登園していた年長児と年少児が遊んでいました。
ぞうぐみのSちゃんは「年少さん、前はルール守ってなくて、ゴールキーパーとかいっぱいおってサッカーできんかったんやけど、今はできるんよね〜」と教えてくれました。それを聞いてからサッカーをしている様子をよく見てみると、年長チーム、年少チームに分かれてゲームをしていました。年長さんが強いんだろうなと勝手に思っていると、そのとき勝っていたのは年少チームで、ぞうぐみのSちゃんが「年少さん強いんよね!!」と言いながら一進一退の戦いをしていました。年長チームが最後に点を入れて、同点になった時点で年長さんは幼稚園に上がるバスが到着してゲームが終了となりました。「また、今度続きしようね!」と約束をして年長さんは幼稚園に上がって行きました。
少し前まではゲームが成り立たなかったのに、教師が入らなくても優しくルールを教えて、怒らず見守ってくれた年長さんのおかげで年少児もサッカーを楽しむことができるようになっていました。遊んでいる子どもたちの目は、みんなキラキラ輝いていて、「教師が教える」ではなく子どもたちは年長児と関わり、体験してルールや、やり方を習得していくのだと実感しました。地域での子ども同士の関わりが薄い分、幼稚園で年長児や他の学年の子どもたちと関わり、刺激を得ることで、子ども自ら「教師が教えられないもの」を身につけていくのだと実感しました。
2024年1月25日 木曜日
今日、年長児は卒園DVDの撮影がありました。みんなこの日に向けて言葉や歌を練習してきていましたが、感染症の拡大の中、年長クラスでも数名の発生がみられたことから今日の撮影は、大きくなったらの1人ずつの撮影とドローンを使って室内遊びを撮って頂きました。
この日のために将来の夢を一生懸命考え、「毎日、やりたいことが変わるんよね〜」と色々な職業を見つけては悩む子や粘土が好きだから「粘土でお皿を作る人になりたい!」と自分の得意なことを夢にする子など、大きくなったら何になりたいか話す子ども達の目はキラキラ輝いていました。
次に遊びの撮影です。自分達のクラスでそれぞれ自分の好きな遊びを楽しむ姿をドローンが撮っていきました。真剣な表情や溢れる笑顔などとても楽しい撮影となりました。ドローンをこんな近くで見たことのない子ども達でしたが、遊びに集中し、本当にいつも通りの様子が撮影出来たと思います。ドローンのプロペラがすごい速さで回っていて撮影が終わると「風すごくなかった?」と友達と話していました。
年長児達の遊びは特に3学期になってからぐんと高度になっていて、表現豊かで細工も細かく、驚くことばかりです。粘土で家を作ろうとしていたHちゃんはまず、家の間取りを考えて粘土を棒状にして部屋を作ると、ミニチュアの家具達を部屋の用途ごとに作って飾っていたり、積み木で遊んでいた子は、友達と街づくりをしてごっこ遊びをしていたり、廃材で作った卵を用意していたフライパンで焼くと焦げ目(裏面は焼き色)がついたりと奥が深く、とても面白い遊びばかりです。卒園まであと2ヶ月もありませんが、そんな子ども達のいいところをこれからも沢山伸ばしていってほしいと願うばかりです。
全員で幼稚園の思い出を唱和する撮影の練習では、自分のクラスの言葉を紙に書いて何度も練習する子や、幼稚園の行き帰りの車の中で復唱する子、中にはセリフを言うたびに「涙が溜まってくる〜」と想いを込めて言う子も見られました。
残りの撮影は後日になりますが、そんな子ども達と次の撮影まで1日1日を大切に楽しみたいと思います。
2024年1月22日 月曜日
初夏の頃になると、雨上がりの園庭で水たまりを見つけると、そこに入って水や泥の感触を楽しんでいた子ども達ですが、今朝は1月というのに陽だまりが暖かく、あまり冷え込んでいないこともあって、園庭に水たまりを見つけた子ども達は入ることこそなかったものの、水たまりで泥だんごを作ったり、泥遊びを楽しんだりする姿が見られました。自然の変化に敏感に気付き、それらに関わっていく子ども達に驚かされます。
さて先日、三葉幼稚園の果樹園で伊予柑狩りをした時に、沢山実がついた小さな細い木が一本ありました。小さく細い木には小さな小さな実がなっていて、そのみかんは食べても苦味があって、美味しくないということで、ままごとコーナーに出してくれました。それを見つけた子ども達は、包丁で半分に切ると、絞り器の中に入れて、上から押して次々と搾り出し、それをコップに入れたり、氷を作る器に入れたりして「先生 ジュースです」と持ってきてくれました。伊予柑の香りが漂っていて、本物のジュースができていました。この時期、このタイミングだからこそできる季節の今だけの本物を使った本物のジュースやお料理体験です。自園の果樹園や畑だからこそ、実った果物や野菜を選別して食べられる物と食べられないけれど捨てることなく利用して本物体験ができるのだと感動しました。
その後、発表会まで10数日、どの学年もそわそわ!外で遊んでいる時も発表会の曲がかかっていて、早めに片付けると各学年、各部屋で練習が始まります。小さいクラスでは、形から入ろうとお面を作り終えて、それを被ることで役になりきって演じ始めるのです。オペレッタでは出来ている大道具を使って、そこにスタンバイをして、動いたり、踊ったりして気持ちを高めていきます。プレさんは、嬉しそうに「うさぎ」とお面をつけて見せに来てくれて、とてもかわいかったです。オペレッタでは、海に落ちる場面があり、そこで何で海に落ちるんだろう?海に落ちたらどうなるのかなぁ?大きな波が来たらどうなるのかなぁ?と声をかけると、波が寄せてくる様子を表現して、動きがそれぽっくなってきました。
先日、園長が歌、劇等もしっかりイメージをもたせることが大切、特に今の子ども達は、おばあちゃんと言っても元気なおばあちゃんしかしないし、腰が曲がっているおばあちゃんはイメージできないことや雪を知らない子ども達に雪が降ってくる風景をイメージすることは難しいことを等など教えていただきましたが、本当にそうだなぁと思いました。発表会当日に向けて子ども自身がイメージをしっかりもって演じられたり、歌えたりできるようにしていきたいと思います。
踊り大好き・お歌大好きの子ども達の発表会、お楽しみに‼︎
2024年1月20日 土曜日
みつばっこハウスに引っ越ししてから半月以上が過ぎ、子ども達は生活にも慣れてきました。
みつばっこハウスのトイレや手洗いは子ども達が使いやすいようにリフォームされていましたが、子ども達が使うロッカーは置かれていませんでした。私達保育教諭はカバンをなるべく端の方へ寄せて並べていたのですがそれを見た古森先生に「ロッカーはいくつあったらいいの?」とすぐ本園から運んで設置していただき、カバンも整理することができました。そして、「必要なものや足りないものは、その都度報告したり補充したりするのも保育教諭の役割」と注意を受けました。そして子ども達は、今ではすっかり住みやすく温かいみつばっこハウスの住人になりました。
子ども達はみつばっこハウスで、遊び慣れたレゴブロックやソフトブロック、ままごと、絵本など思い思いのおもちゃを使って遊んでいます。ソフトブロックは子ども達に大人気です。ある日、Tちゃんが平らにつないだブロックを持ってきて「これ見て♪」と畳の上に置いて見せてくれました。するとKくんが電車を持ってきて、Tちゃんがつないだブロックの上を走らせようとしたのです。しかし少しスペースが狭く思えたので「もう少し大きくする?」と声をかけると「うん!」と言って同じようなブロックを集め始めました。すると周囲にいた他の子ども達もひとつ、ふたつ、とブロックを集めて持ってきました。「これはここ!」「どこにする?」と子ども同士で話しながらブロックをつないでいきました。2歳になったばかりの幼児たちのその姿に驚くと同時に、頼もしく思えました。幼稚園児と関わることの多い子ども達は、2歳になると個々ではなく友達と協力しあうこともできるんだなと感心すると同時に、幼児の発達は環境が大きく左右することを実感しました。
庭に出る時も、くつを順番に履くとみんなを待つこともできるようになりました。また、ジャングルジムのブランコに乗りたくなったMちゃんは少し恥ずかしそうに「かーわって」と声をかけ、乗っていたAちゃんも「いーいーよ!」と交代してくれました。このようなやりとりができるようになっていることに改めて成長を感じました。
今年度は第二園舎での生活で幼稚園児とたくさん関わることができ、いろいろなことを学びました。友達とのやりとりも、お兄さん・お姉さんとの関わりから身についたことだと思います。私達保育教諭はそんな子どもの様子を見守り、まわりの環境に目を配ること、そして「できない」ではなく、「どのようにすればできるのか」を考えていかなければならないことを学んでいます。そして幼稚園の先生達から工夫次第でどのようにでもできることを教わり、園長からは幼稚園と同じようにたくさんの指導や援助をしてもらっています。何よりも日々、子どもたちとの生活の中で気づいたり学んだりすることもたくさんあるので、これからも保育教諭として子どもとの関わり、見守り、援助のタイミングなど三葉の保育の連続性を大切にしていきたいと思います。
コメント (みんな元気で頑張るぞ! 富田瑞穂 はコメントを受け付けていません)